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風俗体験記

彼女いない歴=年齢の私だが、性交渉は一度だけ経験がある。ソープだ。

 

大学3〜4年あたりの頃に後輩が「あなたは女を知れば変わる」と言い、彼の勤めていた飲み屋に私の風俗募金箱を置いてくれた。
気の良い客ばかりであっという間に数万貯まり、その金でありがたく周辺のなかなか高ランクのソープ店に行ったのだ。
人生の一大イベントと言っても過言ではないので、備忘のためにも文字に起こしておこうと考えた。

 

資金のみならず、風俗店に詳しい別の後輩が店の予約、嬢の指名までしてくれて(その際電話口で「実際に行くのは別の人です」と説明して店側が困惑していたらしい)、至れり尽くせりで労力をかけずに性交渉ができるという素直に考えたらありがたいことこの上なかった。ありがたいとは思いつつもどちらかと言えば恐怖が上回っていたので金だけ持ち逃げしようかとも考えていたが、予約した後輩が店の受付まで済ませてくれるという充実のサービス。受付を済ませた彼は「じゃ、感想楽しみにしてます!」と爽やかに去って行った。

 

そんな彼が間違いないですと言って指名した最強の嬢、どんなべっぴんさんがくるのかと期待しつつ待合室でそわそわして待つこと10分程。男女二人組が現れた。
きっとこの2人が部屋まで案内してくれるのだろうと考えるようにした。というのも、相手がこの女性なのだとしたらあまりに体重差がありすぎる。
ところが悪い予感は当たるもので、そのヘビー級の女性が後輩お墨付きの指名した嬢だったのだ。

 

黒服の男が去り、風呂場とリビングを無理矢理合体させたような部屋で嬢と2人きりになった。
正直作法も何も分からないので、嬢の言われるがままに荷物を置きソファに座り、下準備をする薄着の嬢を眺めていた。緊張もあったのかまったく興奮しない。
そんな私の様子を察したのか、嬢が飲み物でもどうかと勧めてくれた。冷蔵庫に2Lコーラが入っていたのでそれをお願いすると、隣に座りコップに注いでくれた。
飲み終えると間髪入れずに次のコーラを注いでくる。ものすごくスタンバイしてるので飲まないのも悪いかと思い、会話もなしにそれを何回も繰り返した。
1Lを超えたあたりで炭酸でお腹がきつくなり、「申し訳ありませんが…」とギブアップ宣言した。冬場だったので喉もあまり渇いていなかった。ここまでで20分程度、とても時間を無駄にした。

 

コーラをギブアップすると嬢は「じゃあやりましょっか」くらいのノリで服を脱がせてくる。めちゃ恥ずかしい。
そして風呂ゾーンへ連れて行かれ、体を洗われた。

 

初めてです童貞ですと伝えると「よくいるんで大丈夫ですよ、全部任せてください」と慣れた口調。お言葉に甘えて全部任せることにした。するとなんのためらいもなくアレを咥えたり足の指を舐めたりしてきて、興奮よりもこいつ正気か!?という気持ちになった。「いや悪いんでいいですよ」と言ってしまったが嬢は聞く耳持たず。過酷な仕事だなあと気の毒に思った。


本番においては、騎乗位から始まったのだが嬢がバウンドするたびにその重みで「ウッ」と声が出てしまう。気持ちがいいからではない。呼吸が止まる。

その後も妙に冷静になってしまい、挿入しながら自分の人生を振り返ったり目の前で演技で喘いでる嬢の人生とはなんなのかと考えたりと、プレイにまったく集中できない。ペニスも挿入の実感がなく、まるでその部位だけが異空間に飛ばされたような感覚だった。抜き出すと「あ、ちゃんとある…」と安心した。

 

そんな調子でまったく達せないまま終わりの時間が近づいてきて、嬢の焦りも伝わってきた。
彼女のプライドのためにも絶対に達しなければと思い、目を瞑り今までに会った可愛い子たちの顔を思い浮かべてその子を抱いてると思い込む(それにしてはふくよかすぎるが)ことでどうにかなったのだった。

 

初体験、たいして感動などないとは聞いていたので、まあこんなもんか〜と思いながら服を着ていると、嬢から「もっとやる気出せ」「そんなんだから彼女できないんだ」「私はピアノで音大出てるのにこんなことしてる」「地元の弟に学費を送ってる」「ホームページに書いてる年齢は2歳サバ読んでる」「九州出身で普段は北海道にいる」などと急にプライベートなことを言われた。
ここは風俗店であり普段は欲望のもとに訪れる客ばかりなので、私のように辛そうに行為に及ぶ奴はかなり嫌な客だったのかもしれないなと反省し、謝った。でももっとあなたが痩せてれば興奮できたんですよと言いたい気持ちはあったがそれはグッと堪えた。
そして嬢の身の上話を聞いて励まして終了時間を迎えた。
別れ際に「がんばれよ」と言ってくれたので結構いい人だったかもしれない。

 

「女を知って変わる」という当初の目標はまったく達成できなかった感じはするが、今でもこんなに仔細に覚えているくらい忘れがたい経験として自分の中に根付いており、たまにあの嬢は元気でやっているのかなと思いを馳せることもある。初体験の相手は忘れられないということなのだろうか。

 

これが最初で最後の体験になるんじゃないかと思っていたが、当時と違い今は社会人なのでまたソープに行こうかなと思っている今日この頃。もうその嬢の顔も名前も覚えていないが、また彼女に出会えたらすぐに気付くだろうと確信している。